ai-berkshire-jp

日本株のAI投資リサーチを、EDINET DB MCP(有価証券報告書ベースの一次データ)に接地して行うための Claude Code スキルパック。

ai-berkshireの日本株版。forkではなく、日本株・EDINET DB向けに一から書き直した独立実装です(経緯は後述の「ai-berkshireとの関係」)。

(English README)

これは何か

Claude Code の Skills 機能を使い、「トヨタを分析して」のような自然言語の指示から、企業概要・財務トレンド・セグメント経済性・株主構成・ガバナンス・リスク要因までを網羅したリサーチレポートを作る。データの取得元は EDINET DB(日本の金融庁EDINETに提出された有価証券報告書を構造化した独立系の第三者データベース)の MCP サーバーで、Web検索は市場文脈や直近ナラティブの補完にのみ使う。

7つのスキルを収録している。

スキル 用途
investment-research 1銘柄の総合リサーチ(企業概要〜バリュエーション素材まで)
earnings-review 直近決算の速報・会社予想・前年実績の3軸レビュー
shareholder-analysis 株主構成・大量保有報告書・役員報酬・ガバナンスの深掘り
segment-deep-dive セグメント別の収益性・成長性の深掘り
peer-compare 同業他社3〜5社の横並び比較
screening 財務指標条件でのスクリーニング
investment-team 事業の質/価格と価値/リスク反証の3視点討論

全スキルは docs/research-discipline.md に定義した共通規律(identifier解決の手順、数値の出典明示、取得不可の扱い、既知の落とし穴)に従う。この規律がこのパックの中核で、単なるプロンプト集ではなく「AIが数値をでっち上げない」ための設計になっている。

ai-berkshireとの関係

このパックは ai-berkshire(Claude Code向けの投資リサーチスキル集、MIT License)から着想を得ている。ai-berkshireはWeb検索を主なデータ源とし、複数のAIエージェントによる並行リサーチと討論形式の分析を特徴とする。

本パックはai-berkshireのforkではなく、日本株・EDINET DB向けに設計を一から書き直したものである。スキルの構成(1銘柄総合分析、討論形式の投資チーム、スクリーニング等)は着想として引き継いだが、データ層の設計思想が異なるため実装は独立している。

データ層の違い

ai-berkshireはWeb検索・Web要約を主な入力にするため、利用する情報源によっては、ソース間で数値が食い違っても検出できない、二次サイトの誤情報が混入しうる、Web上の情報が薄い中小型株では取れる情報が限られる、といった制約が生じうる。

本パックはEDINET DB MCPを一次データ源にすることで、提出書類に含まれる財務数値については全てを有報の公式値に固定し、docID・EDINET提出書類URLで出典をトレースできるようにした。Web上の情報量が少ない中型・小型株ほど利点が出やすい。一方で、リアルタイム株価・適時開示の速報・ニュース・需給・業界シェアといった情報は有報ベースのデータだけでは取れないため、規律に沿ってWeb検索を補完的に併用する設計にしている(docs/research-discipline.md 8章)。

セットアップ

1. EDINET DB の無料APIキーを取得する

edinetdb.jp/developers からアカウント登録し、無料プランのAPIキーを発行する。本パックのスキルは無料プランの範囲で動作する。

2. Claude Code に MCP サーバーを接続する

ターミナルから1コマンドで追加できる。APIキーをシェル履歴に残したくない場合は、後述の .mcp.json 方式を使う。

claude mcp add --transport http --scope user edinetdb https://edinetdb.jp/mcp \
  --header "Authorization: Bearer YOUR_API_KEY"

プロジェクト共有の設定にする場合は、リポジトリ直下の .mcp.json に記述する。APIキーは環境変数から展開される。

{
  "mcpServers": {
    "edinetdb": {
      "type": "http",
      "url": "https://edinetdb.jp/mcp",
      "headers": {
        "Authorization": "Bearer ${EDINETDB_API_KEY}"
      }
    }
  }
}

.mcp.json 方式の場合は利用前に export EDINETDB_API_KEY=... を設定する。接続できているかは、Claude Code 内で /mcp、またはターミナルから claude mcp get edinetdb で確認できる。

3. スキルをインストールする

このリポジトリをローカルにクローンし、install.sh を実行する。

git clone https://github.com/edinetdb/ai-berkshire-jp.git
cd ai-berkshire-jp
./install.sh            # ~/.claude/ にインストール(全セッションで利用可能)
./install.sh --project  # 実行時のカレントディレクトリの .claude/ にインストール

--project は「実行した場所」にインストールする。自分のプロジェクトにインストールしたい場合は、そのプロジェクトのルートに cd してから /path/to/ai-berkshire-jp/install.sh --project を実行する。既存の同名ファイルが手元で変更されている場合、上書きせずエラーで止まる(強制上書きは --force)。

インストール後、新しい Claude Code セッションを開始するとスキルが認識される。

使い方

/investment-research トヨタ自動車
/earnings-review キーエンス
/shareholder-analysis メディキット
/peer-compare トヨタ, ホンダ, 日産
/screening ROE15%以上、PBR1倍以下
/investment-team 信越化学工業

スラッシュコマンドを使わず「トヨタの決算どうだった」のように自然言語で話しかけても、該当スキルが自動的に発火する。

開発・検証

scripts/validate.sh が構造検証を行う(各スキルの frontmatter、install.sh の実インストール、内部リンク、規律ファイルの参照整合、シークレット混入)。push・PR ごとに GitHub Actions で自動実行される。

bash scripts/validate.sh

免責

本パックが生成するレポートは情報提供を目的としたものであり、金融商品取引法上の投資助言・売買推奨・目標株価の提示・個別の投資判断の代替のいずれでもない。EDINET DBは金融庁EDINETに提出された有価証券報告書等の公開データを構造化した独立系の第三者サービスであり、金融庁・EDINETとは関係がない。投資判断は必ず自己責任で行うこと。

ライセンス

MIT License。詳細は LICENSE を参照。